鉄アレイとスキレットと(その8)
ビジネスモデルはローカルマネーベースへ
ここ7,8年、個人的にローカルマネーを追っかけてきた
興味の赴くまま、「エンデの遺言」から始まり、マイレージまで幅広く捉えることになったと思っている
きっかけは、商品開発、マーケティング、資本主義である
我々、いや、私の活動は何を求めてどうやっているのだろうか
提供するモノは、提供する相手は、そしてその方法は、つまりは自分のサバイバルプランニングである
私の商売はコンサルティングであるが、それは本質的に何を意味するのか
解答が欲しかったのである
営業をとは何か、営業マンの本質とは何かを探っていたとき、一つの解答として
「自分を売り込むのだ、自分を買ってもらってこそ営業マンである」に行き着いた
そしてそこから自分の本業を考え、更にこの世界で生き残ることを考えていったわけである
生きていくためには、お金がいる
そのお金を得るためには、自分の売っている商品というモノを知らなければならない
私がやっているデータモデリングでは、メタの世界が必要であり、ここから
商品→代価→お金→金の回る仕組み→資本主義
という情報の連鎖を考え、少しずつ商品と資本主義のメタ世界へと探求が進んできた
商品をモノとサービス(役務)に分けるのは普通の認識だと思う
しかし、そこには何の本質もない。ビジネスモデルは「儲かる仕組み」である
ここに現実でビジネスをしている人たちと、ビジネスモデルを開発する人たちの認識の乖離が出てくる
売ったり買ったりという、ビジネス、そこで売上だとか減価だとか通貨に換算した会話が為されるが、その通貨そのものも商品であることにどれだけのビジネスマンが気づいているのだろうか
円をドルで買う、ユーロで買う、当たり前である
日本の外から見れば、あるモノの価値はいつでも相対的であり、絶対の価値を持つモノはない
そこから導き出せるのは、円を元にビジネスを続けていくことが重要であり、必要なときに外貨換算を行えば十分なのである
また、通貨を巡っては不思議なことがある
利子である
預けたお金が増えるのだ。借りたお金が増えるのだ
史上最低の金利になっているとはいえ、1%程度の利子が付く。借りれば19%?
100億預けておけば、1億である。つまり、金を多く持っている人間はそれだけで得するのである
時間が経てば、自分自身が増えていく。こんなバカなことはあってはならない
商品は摩耗し、消滅する。役務はその場で消化される
しかし、通貨という商品は摩耗しないし、消滅しない。国家が破滅すればわからないが。
商品は価値を無くしていくが、もう一方の代価として利用された通貨は減らない
それを矛盾と捉えるのか、当たり前と捉えるのかがあり得る解答であろう
ここで通貨を論理と物理に分けてみる。
預金通帳に印字されている数字は論理的なお金である。
財布の中に持っているお札、硬貨は物理のお金である。
通帳の中に存在している数字は、物理的には存在していない。
経済を計る指標は通貨の使用量である。
論理にしろ、物理にしろ、通貨の使用量である。例えば、1億の取引では、通貨が1億移動し、商品が移動する。
商品は移動した瞬間からほとんどは価値を失っていく。通貨は価値を変えない。
少なくとも、理論上は中央銀行が発行した通貨以上の量が増えていくことに気づかされる。
どこにも物理的に存在しない通貨が電子的に出回っている。
物理的な通貨を介したビジネスはどこにあるのか?
少なくとも、日々の生活の中には存在している。食品、雑貨、書籍などを買うのは物理通貨だ。
しかし、そこも段々と電子通貨、論理通貨での支払いに変わってきている。
まずはクレジットカードによる決済だ。これは少額の支払いにも支出して来ている。
スーパーで、コンビニでノーサインで使えるのである。現金の煩わしさは、数える必要があることと所有者の変更をコントロールできないことにある。
また、高額の取引については持ち運びが煩雑であるというボリューム的な要素が付け加わる。
話をローカルマネーに移そう
ローカルマネーはあるエリア(物理的な地域であることもあり、サービスの範囲であることもある)で通貨として流用される物理、論理通貨である。
代表的なモノが、マイレージである。
電子的に処理されることと、提供される航空機チケットの魅力で拡大している。
移動の自由、旅行に対してこれほどの需要があると誰が想像しただろうか。
当初は搭乗したマイルが還元されてまたチケットになるだけであったが、他の商品も相乗りすることで、日々の生活がチケットに結びつくことになった。
このローカルマネーは期限付きである。
別名をエイジングマネーとも言う。つまり年を取るお金だ。
ある時点までは有効だが、ある日付を持って消滅する。
通貨、法定通貨との大きな違いはここにある。
獲得した通貨が期限付きであり、あるエリアでしか利用できないとなると、人はすぐに消費しようとする。つまりチケットを得る「権利」であり、行使期間も限られているがために購買意欲、消費意欲を誘う。
裏の仕組みでは、権利が行使されたときのみ決済を行うとすれば、使用されない
「権利=通貨」が存在しているだろう。
プリペイドカードが利用されないまま眠っているのとは違う。
法定通貨が「消費されない」を原則に、自己増殖していく矛盾がここにはない